ミシン修理ブログ第19回 JUKI SP98H プーリーが動かない

 

  みなさん、こんにちは!スタッフです♪

 今年の秋は、暖かかったり、寒かったりと

 風邪を引きやすい天候ですね(;´・ω・)

 昼間は暑いくらいの日もあるのに、

 朝晩の冷え込みには、ブルっとします( ;∀;)泣

 また、この時期定番とも言えるインフルエンザや

 ノロウイルスなども流行って来たりと

 マスク着用が常時になりました。

 予防接種なども受けて、しっかりと対策をしたいですね(*^-^*)

 

  さて、今回の修理は、JUKIの職業用ミシンSP98Hのご依頼です。

 プーリーを手で回しても針が全く動かないが、

 電気を入れるとモーター音はするとのこと。

 「大釜へ糸が喰い込んだか、針先が折れて喰い込んだか…」と

 思い、中釜の回り止めを外してみても、全く動きません。

 

 いろいろ話を聞いてみると、

 ①海の近くに家がある

 ②時々漁具を修理することがある

 ③ここ1年近く使用していなかった

 ということだったので、多分、錆付による固着ではないかと考え

 各クランク等に油を差してみましたが特に問題はありません。

 針棒とメタルの錆付固着だと考えて浸透潤滑剤を吹き付けても

 全く駄目、軽く針棒を叩いても全く駄目でした。

 

 結局、針棒とメタル軸受を一緒に抜いて、ミシン本体から外し、

 最悪の場合は針棒とメタル軸受を交換するつもりで、

 試しにプレス。これで駄目ならバーナーで焼いて急冷し、

 ひずみ取りをして組んでみるかと思いつつ、

 プレスで針棒の中が空洞にいるので、変形しないよう慎重に

 圧力をかける部分をひっくり返しながら抜いてみました。

 なんとか変形しないで抜くことが出来ました。

 JUKI SP98H02.JPG  JUKI SP98H03.JPG

 固着していた部分をサンドペーパー等で研磨し、油を塗布して

 あとは組み立ててみるだけと思いながら組んでみると、

 微妙に中心線が合っていないのか、動きません。

 上・下の針棒の動くメタルスリーブを研磨しながら

 現物合わせで組み立てました。 

 やっとOKとなり完成です!

 JUKI SP98H01.JPG

 潮風の吹く地域の皆様、塩水に濡れた布などは、

 よく乾燥させてミシンにかけるか、ミシンを使用した後は

 油等を塗布しておいてくださいね♪

 今回のケースは珍しいので掲載させて頂きました。