ミシン修理ブログ第75回 ジャノメ コンビ2200SX 電気はつくが動かない

 

 

  皆さん、こんにちは!暑い日が続いていましたが

 一気に寒くなりましたね(;´・ω・)

 朝晩だけでなく、昼間も気温が上がらなくなってきたので

 風邪を引かない様に気を付けていきたいと思います。

 

 さて、今回は、ジャノメ コンビ2200SXです。

 電気は点灯するけれど、全く動かないということで修理に持って来られました。

 

 ジャノメ コンビ(2200DX)は1986年にが世界初の複合ミシンとして誕生しました。

 その2番機として1990年に発売されたのが今回修理依頼を受けた2200SXです。

 当時、1台2役・ロックミシンと普通のミシンが使えるということでとても人気がありました。

 30年以上前のミシンですが、「このミシンで、子どもたちに沢山の物を作りました」と、

 お客様にとっても大変活躍したミシンだったそうです。

 しばらくぶりにミシンを出して動かしたところ、一瞬モーターの音がして

 全く動かなくなってしまったということでした。

 

 最初は購入したお店へ持って行かれたそうですが、

 「30年以上前のミシンなので部品がありません。新しいミシンを購入して下さい」

 と言われ、新品のミシンを盛んにオススメされたそうです。

 しかし、「愛着のあるミシンなので考えてみます」と言って持ち帰り、

 友達から聞いたということで、他県からわざわざ当店まで持って来られました。

 

 2~3日お預かりし、分解して見たところ、思っていた通り

 モーターのカーボンブラシのキャップが壊れ、カーボンブラシが吹っ飛んでいました。

 ミシンは、しばらく使用していないとシャフトや軸受などが固着します。

 そして、使おうと思って電源を入れた瞬間、モーターに過大電流が流れ、

 ヒューズが飛んだり、モーターが破損したりということが起きてしまうのです。

 

 このコンビの場合、ミシンの通常縫いは時々使用されていた為、

 問題ありませんでした。しかし、ロックに切り替えると、内部の歯車などが

 固着して回らなくなっており、これが原因でモーターに負担がかかったようです。

 コンビ220001.JPG

 まず、分解して内部を洗浄。プーリーはオイルを注しながら回し、

 軸受、シャフト、歯車は少しずつ回しながらオイルスプレーを吹き付けます。

 この作業を繰り返しながら固着部を徐々に柔らかくしていきました。

 コンビ220002.JPG

 柔らかくなったら修理したモーターに通電させます。

 10分ほど連続運転して、固着した部分が全く問題なくなってから

 内部の吹き散った油やグリスをふき取り、再度油とグリスを注入しました。

 あとは、糸調子などを調整し、完成です!

 コンビ220003.JPG

 完成したことをお電話でお伝えすると、大変喜んでおられました。

 修理代の方も「そんな金額でいいんですか?!」と驚いておられたので、

 理由をお聞きすると、最初に持って行った店舗さんで、

 「新品を買うのと変わらないくらいの修理代がかかる」と言われたそうです。

 それが頭にあった為、ある程度の金額を覚悟されていたのでしょう。

 他店舗さんで聞いた金額との差が大きく、驚かれたみたいですね(*'ω'*)

 とても喜んで頂けたので良かったです!

 

 同じような症状の方、ミシンのことでお困りの方、

 どこに相談すればいいかお悩みの方も、お気軽にお電話下さい♪