ミシン修理ブログ第72回 ブラザーコンパルDX ジグザグ出来ない

 

 

 こんにちは!スタッフです(*'ω'*)

 暖かい日が続いて過ごしやすいですね~

 このまま暖かい状態でいてくれたらと思ってしまいます(笑)

 

 さて、今回はブラザーコンパルDXです。

 直線は縫えるけれど、目の粗さが変えられない、

 ジグザグに切り替え出来ないという事で依頼が入りました。

 ミシンを動かしてみると、

 振り巾ダイヤルも縫い目粗さ調節ダイヤルも全く動きません。

 何十年も動かしておらず、去年マスク作りの為に久しぶりに使用したそうです。

 その時は直線が縫えたので、そのまま使用し、いざジグザグをしようとしたら

 出来ず…。困って近くのミシン屋さんへ持って行くと、

 「もう40年以上前のミシンで部品も無いし、新しいミシンを購入した方が良い」と

 しきりに購入を進められたとのこと。一時は購入する気になったものの、

 今まで何十年も使わない状態で困らなかったので、「主人と相談してまた来ます」

 とその時は帰られたそうです。

 後日、友達に話したら当店を紹介され、来店してくださいました。

 

 このブラザーコンパルシリーズは、古くなるとスピードが不規則になるミシンが多いです。

 今回持って来られたミシンは、スピードコントロールは良さそうだったので、

 カム軸の油やグリスの固着を修理すれば直ると思い、

 お客様にお話してお預かりすることにしました。

 コンパルDX.JPG

  分解して色々と調整しましたが、ダイヤルがなかなか回らなかったので、

 浸透式潤滑油を要所、要所に吹きかけ、一晩放置することにしました。

 翌日、ダイヤルを回してみると固いけれどなんとか動きます。

 軽く動くようになるまで、ダイヤルを回しながら調整しました。

 コンパルDX01.JPG

 時間をかけ、なんとか各ステッチに振り巾ダイヤル・縫い目粗さダイヤルが

 連動して動くようになりました。

 このミシンは、当時としては珍しい「メカ的に作ってあるタイプ」で

 ステッチを切り替えると、縫い目の粗さダイヤルと振り巾ダイヤルが連動して

 変わるようになっています。ブラザーミシンの中でも非常に人気の高かった商品です。

 

  修理が終わり、お客様が取りに来られた際に、説明も兼ねて実際に動かしてみました。

 ステッチダイヤルを回すと、勝手にダイヤルがくるくる動くので、

 「このミシンは凄い!!」と感動しておられました。

 買った当時は、そのことを知っておられたと思いますが、すっかり忘れていたようです。

 ステッチダイヤルを動かすと、そのステッチに合った振り巾と粗さになることを

 再度ご説明し、ミシンをお渡ししました。

 コンパルDX03.JPG

 ミシンは使っていた方が調子が良いですし、時々油も注して頂ければさらに調子よく、

 長くお使い頂くことが出来ます♪