ミシン修理ブログ第60回 ジャノメ 7515 針が下に下がらない

 

  みなさま、こんにちは!スタッフです!

 ついに新しい時代が幕開けましたね(*^-^*)

 まだ実感も何もありませんが、祝日という事で小さな国旗を掲げてお祝いしています。

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 令和という新たな時代がどんな時代になるのか、とても楽しみですね♪

 問題が山積みのまま、新しい時代になりましたが、

 平和でみんなが幸せを感じられる、豊かな時代になるといいなと思います(*'ω'*)

 当店も平成最後に新しい機器を導入し、新たなことに取り組み始めました。

 まだまだ色んなことに挑戦して頑張っていきたいと思っていますので、

 新しい時代も当店をどうぞよろしくお願い致します!

 

  さて、令和一発目の修理ブログは記念すべき60回でもあります。

 今回は、ジャノメ 7515の針が下がらないという事で、同業のミシン屋さんから

 ご依頼がありました。聞くと、学校に納品したミシンで、どうしても針が押えに

 当たって動かないとのことです。

 見てみると、確かに針が押えに当たっています。中心がずれたのかと思い、

 針棒支持体や振幅腕止めネジを見ても異常はなさそうです。

 ジグザグにして、針を左に寄せて下げると、針が下に降りる途中で右に

 持って行かれるので針穴の中に入りません。

 ジグザグの時、針を左に持って行くためのスプリングはついているようです。

 これはひょっとしたら、ステッチ切換のカム機構に異常があるのかもしれない

 と考え、預からせて頂きました。

 

 ミシンのカバーを全て外してカム機構台を調べてみましたが、異常はなさそうです。

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 今まで、こういった故障で修理した経験は無かったので悩みました。

 動きの伝達系統を調べてみると、カム機構からくる振幅ロッドが変な動きをしています。

 よく見えない為、さらに色んな部品を外していくと、

 なんと!スプリングはついているのに、振幅ロッドが軸から外れています。

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 振幅ロッドを外すには、スプリングバネを外さないといけませんし、

 生徒さんが外れたスプリングを取り付けたとは考えられません。

 おそらく、ミシンを組み立てる時に組み立ての順序を間違えたのでしょう。

 この状態では、振幅ロッドがスプリングの入る軸より上にあるので、

 ミシンの振動で外れる可能性は十分にあります。

 正規の順序で組み立ててやると、まずロッドが外れることは無さそうです。

 

 実際にミシンを動かしてみると、正常に動き、OKとなりましたが、

 針が定位置で止まりません。再度分解して、

 フォトセンサーが故障していないか、回路ケースの中の

 コネクター端子が外れていないかを確認しましたが問題はありません。

 

 同業のミシン屋さんにその旨を伝えると、「この学校は色んなミシンを

 使用しているので、縫えればいい」とのことでしたので、

 その状態でOKとなりました。

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 今迄見てきた中で、新品で検査に通って来ているはずなのに、

 最初から釜ずれしているものや、布送りと針の落ちるタイミングが

 狂っているミシンもありましたので、こういう事もあるのかもしれません。

 新品だから大丈夫と過信しないことです。

 ミシンを購入した時からおかしかったら、購入した店舗にすぐに連絡し、

 新しい商品と交換してもらって下さいね(*'ω'*)