こんにちは!スタッフです(*^-^*)
暖房や防寒着が手放せない時期になりましたね。
西日本でも雪が降ったところがあるようです。
人間だけではなく、動物も暖かい場所が良いようで、
お店にも猫が…(笑)
12月に入り、今年もあと少しです。気を抜かずに頑張ろうと思います。
さて、今回は、ジャノメ エクセル817型です。
電気はつくけれど、モーターが動かないとのこと。
このミシンは、37年ほど前に作られたミシンで、
当時、日本初のコンピューターミシンのジャノメ メモリア5001、5002と
同じような水平全回転釜を採用しています。
625型のエクセルと同時期に電子エクセルとして発売された人気機種です。
近くのミシン屋さんに持って行ったところ、古すぎてどうにもならないと言われ、
そのまま押し入れに入れたままになっていたそうです。
母親とミシンの話になった時、「嫁入り道具として持たせたものだから、
そんな安物のミシンではない。ちゃんとしたお店なら直してくれるから
ここへ持って行ってみなさい」と言われ、来店されたとのこと。お話をお伺いすると、
その方のお母様は、職業用ミシンの修理に何回か訪問しているお客様でした。
修理に持って来られたミシンは電気はつくけれど、モーターが全く動かないという状態。
永く使用されていないミシンを使うと、急に高い電流が流れて
モーターのカーボンブラシの部分が吹っ飛んでしまうことがよくあるので
それかなと思い、調べてみましたが、モーターは全く異常ありません。
ヒューズが飛んだのなら電気がつくことはないので、これは考えられません。
フットコントローラーの故障かな?と思って、テスターで抵抗値を測定しても問題なし。
プーリーを手で回してみると、固着したようになって簡単には回りません。
お客様に詳しくお話を聞いてみると、「久しぶりに出して使おうとしたとき、
瞬間的に動いて、その後は止まったままになり、フットコントローラーを
踏んでも反応しなくなった」とのことです。
それで大体の様子は分かりました。電子連度制御になっているため、
ヒューズが飛ぶ以前に、電子部品がパンクしたのだろうと判断しました。
簡単には直せませんので、2~3日預からせていただきました。
分解してみると、クランクシャフトや軸受などの部分に油分が無く、
固着していたので、まずはそこを修理して、プーリーが手で回るように
調整しました。そのあと、電子基板をテスターで調べていきました。
今の電子基板と違って、集積回路を使用していないので、抵抗やコンデンサー等が
突き出ており、簡単に測れます。
結果的には、モーターを制御する所が壊れていて全く駄目でしたが、
インジケーターランプの回路はOKなので、モーターの制御する回路を
100Vのフットコントローラーで使用できるように配線すれば、
今までと同じようにすべてのステッチを縫うことが出来ると分かりました。
電圧を変えるトランスが無事だったので本当に良かったです。
フットコントローラーは100V交流用の中古を利用しましたので、
ミシン本体の見た目は変わりませんが、上下押しボタンスイッチと
サイクル縫いのスイッチは、電子部品がパンクしているので使用できません。
そのことをお客様にお電話でお伝えすると、「そこは今まで使ったことがないので
全く問題ありません」とのことで納得していただけました。
完成して試し縫いをしてみると、快調に縫えます。
お客様にも喜んでいただけたので、本当にうれしかったです。