ミシン修理ブログ第29回 ベビーロックあこ~でおん ロックをかけると止まる

 

  みなさま、こんにちは!スタッフです!

 まだまだ暑い日はありますが、

 朝晩は冷え込んできましたね(;´・ω・)

 日中との温度差で風邪をひいてしまった方を

 何人もお見掛けしました。

 上着を持って外出するなどの

 寒さ対策をして、風邪をひかないように

 気を付けたいと思います!

 

  さて、今回はベビーロックあこ~でおんBL3-438DFです。

 ロックミシンを動かすと、すぐに動かなくなる、

 少し時間を置くと動くが、10~15cm程ロックをかけると

 止まってしまう。ということで修理依頼がありました。

 

 買った当初から、30cm程ロックをかけると、

 動きが悪くなり、ロックがかけられなくなっていたとのこと。

 購入したお店に持ち込んでも、

 「新品だからそんな事はない。使い方が悪い。」と、

 相手にして貰えず、使わないまま20年程経ったそうです。

 最近、洋裁教室に通い始めた為、ロックミシンが

 必要になり、教室の先生に話すと、当店を教えて貰ったので、

 持ち込んだとのことでした。

 

  お預かりして、電源を入れ、フットコントローラーを

 踏んで見ると、油切れもあり、少し回転させると

 プーリーが動かなくなります。

 これは、水平送りロッドのリングと内側の送り駆動カムとの

 材質が違うことにより、回転する際の熱膨張の度合が異なる為、

 動かなくなる現象です。

 BL3-438DF02.JPG

 精密に作られているので、制作する時の公差が少ないと

 試作中の製品や新製品などの工作機械では

 たまにあります。

 その時は、現物合わせで研磨加工して直します。

 それと同じで、分解して、リングの内面を研磨加工し、

 オイルやグリスを注入して組み込みました。

 BL3-438DF01.JPG

  糸調子ダイヤルの表示板も中のOリングが切れて

 表示されていなかったので、少し太めの水道用Oリングと

 交換し組み立てました。

 

 運転してみると、快調!音も低くなり、縫い目も綺麗です。

 さすがMADE IN JAPANという感じです。

 BL3-438DF03.JPG

  お客様は、「古いし、買ったお店で相手にして貰えなかったから、

 多分、買いなさいと言われるだろう。」と思っておられたようです。

 お客様自身も試運転してロックをかけると、

 「あんなミシンでも直っちゃった!儲かっちゃった!」と

 興奮気味に喜んでおられました。

 

 お客様に喜んでいただけて、私も嬉しかったです!